デザインコンクリート、グランドコンクリート、ユーロクリート、マットコンクリート、型押しコンクリートなど全国各地で様々に独自名称を使って呼ぶ事も多いですが、通称スタンプコンクリートです。
スタンプコンクリートとは現場に流し込んだ生コンがまだ完全に固まる前に、専用の色粉を撒布し、コンクリートを着色した上で天然石やレンガ・木材などの模様のついた”型”を押し付けて、表面に凹凸のある模様をつける工法です。
コンクリート打設と同時施工するので、作業時間が短く、比較的安価な施工が可能です。
レンガや木目などの質感をスタンプで押したように仕上げていくため、自然石やレンガと見間違うばかりの質感と自然な色調が最大の特徴で、施工性、デザイン性、耐磨耗性、退色性に優れたコンクリート舗装です。(メンテナンスが必要)
商業施設全般、ショッピングセンター・飲食店・集合住宅・テーマパーク・遊園地・動物園・駐車場など、様々な場所で利用されています。
色を付ける粉をハードナーといい、アメリカ、オーストラリアからの輸入から国産まで幅広くラインナップがあり独自のカラーを作っているところもあります。
弊社では基本色として16種類(オーストラリア製)取り扱っております。
一般的なスタンプコンクリート工法は表面に顔料(色粉)を散布し表面のみ加工する工法です。
カラーコンクリートワークスは、バイフェロックス顔料で着色されたコンクリート建築の多様性、芸術性、技術特性を広めるためのランクセス社の取り組みです。世界中の施工事例をご覧いただけます。
1. 白華(エフロレッセンス)
一時的ですが明度の変化をもたらします。
※白華(エフロレッセンス)とはコンクリート中の水酸化カルシウムが遊離し、空気中の二酸化炭素と反応して白色の炭酸カルシウムを生成する現象です。顔料とは無関係の現象であり、時間の経過とともに炭酸カルシウムは水に可溶な炭酸水素カルシウムに変化し、風雨などによって徐々に縮小していきます。
2、仕上がりの品質にバラつきがでやすい
通常のタイルやレンガなどは工場で厳密に管理された中で生産されるため品質にそれほどバラつきはでませんが、スタンプコンクリートは現場施工型の手造り工法なので、施工する職人の熟練や癖により仕上がりにバラつきが出やすくなってしまいます。
熟練の職人ですら、気候や立地条件、コンクリート配合による若干差に影響されます。
※一般住宅の施工では立地条件的に小型の生コン車で回数分けて施工する場合が多く、そのため日によって気候やコンクリート配合の若干の差で色ムラが出やすいのです。
3、補修が難しい
乾燥するとモルタルやコンクリートは収縮し、クラックを生じさせます。乾燥して、収縮にモルタルやコンクリートが変形して追随できない為に生じるわけです。勿論、乾燥収縮するのは、正しくは、コンクリートペーストと言う物質が収縮する為です。
駐車場など面積の大きい面での、乾燥収縮による、コンクリートの亀裂を完全に無くすることは、殆ど不可能と言えます(クラックタイトなど目地材によるクラック防止措置は当然行います)。
これらは、放置しておけばまた元に戻るということはありませんので補修を行うのですが、スタンプコンクリートの場合は色が合わず補修痕が目立つ事もあります。
補修に限らず、後でカーポート等を建てたりするときにコンクリートを割る必要性が出てくるときなども同様です。
4、定期的なメンテナンスが推奨
アメリカ、オーストラリアでは20年以上の実績があり、表面に仕上げ剤を塗布することで長期間見た目の美しさを保てるようになっています。
仕上げ剤(トップコート)は、表面の美観を保つことに有効ですが、残念ながら半年~1年程度で剥がれていってしまうというデメリットもあります。
トップコートが剥がれたスタンプコンクリートは、表面が黒ずみやすく汚れやすい環境となってしまいます。そのためきれいに長持ちさせようと思うと、定期的なトップコートの塗装が必要となってきます。
ノーメンテナンスを謳う業者さんも多いですが顔料製造元メーカーさんはメンテナンスを推奨しています。
5、本物と比べると差は歴然
やはり、本物に比べるてしまうとだいぶ質感は劣ります。
面積がある程度の広さであれば天然石やレンガに比べるとかなり割安ですが、少ない面積でのスタンプは逆に割高で天然石、レンガなどとそこまで差がなくなってきますので、弊社では多少高くてもアプローチなどはリアルな材料をお勧めしています。
逆に店舗など広い面積を安く化粧する必要あるときはスタンプをお勧めいたします。
弊社ではデメリットも十分ご説明した上で、適材適所、適量のご提案をさせて頂いております。